レモンはすっぱい

図面書いて恥じかいて・・・遠い昔、わたしの業界ではまだ見習いの設計士に向かって「教え」の言葉として使ったものであります。だからわたしも先輩方に同じことを何度も言われ育ってきました。この教えをいつも心の中にあるので、大きな「恥じ」をかかずに現在にあります。

現在の設計スタイルは、大手組織設計事務所も「毎日が夜逃げしたい零細事務所」も図面を描く姿はCADにあります。もちろんわたしも同じくCADですが、しかし「オレは手描きも出来るぞ!」という自信に裏打ちされたCADでの製図ですから、大学の建築学科を卒業した子達には「わたしの手描き風味のCAD図面」はきっと真似できないと思います。

わたし達はオタクなので、建物も好きですが同じように手描きの図面も好きです。例えば定規を使わずにフリーハンドで描いた線など、描いた方のセンスと器用さに感心してしまうものです。しかし不器用な方もいて今やっている仕事は昭和34年に設計されたモノで、とっても図面が下手なのです。描いた人にぜひお会いしたいと調べると、あの当時40歳の方できっと現在は蓮の葉の上でごゆっくりされていると思われ、後輩にこんな事を言われるなんて想像もしてなかったかと思います。

御茶ノ水に建築学生が必ずや訪れる憧れの画材屋「レモン画翠」があります。今もわたしは御茶ノ水に行くと必ず寄るのですが、なぜならこの店の匂いには「明日への賛歌」が感じられ、ここで出会う建築学生など見ていると「僕のように毎日が貧乏になりたくなきゃ他の仕事選べよ」とすっぱい事を言ってやりたいのは後輩を思う先輩心に違いありません。

◆ 御茶ノ水 「レモン画翠」
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by brighthorn | 2012-08-24 06:09 | from Brighthorn | Comments(0)